高校野球の100年を超える歴史で、初めて開催された甲子園球場での交流試合

高校野球の100年を超える歴史で、初めて開催された甲子園球場での交流試合は、大きな混乱なく6日間の日程を終えました。
日本高校野球連盟の小倉好正事務局長は「センバツと夏の大会が中止となるなか、全国規模の試合ができたことは次につながる」と受け止めを話しました。

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新型コロナウイルスの感染が再び広がるなか交流試合は、日本高野連が示したガイドラインのもと、感染防止対策を徹底して行われました。スタンドの観戦を控え部員や保護者などに制限し、試合ごとにベンチを消毒しました。招待したチームに対しては、試合中の円陣を禁止し、マウンドに集まるときはグラブで口を覆うことを求めたほか、移動や宿泊にも細かいルールを設けました。開幕前には招待した学校の関係者の感染が判明するなど不安要素もありましたが、期間中に感染が疑われる事例はなく大きな混乱はありませんでした。日本高野連の小倉事務局長は「32校が感染対策を徹底し、無事に甲子園に来られたことに感謝している。センバツ大会と夏の大会が中止となるなか、全国規模の試合ができたことは次につながる」と受け止めを話しました。
さまざまな対策がとられるなか、例年の大会とは全く異なる雰囲気の中での試合となりましたが、選手の多くは開催を前向きにとらえました。トーナメントで優勝を争うのではなく1試合だけの試合。それでも夢の舞台である甲子園で戦う機会が得られたことに感謝のことばが多く聞かれました。

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ただ、試合内容については感染の拡大で十分な練習ができなかった影響があったことは否めません。打撃面では、去年夏の大会で1試合あたり1本のホームランが出ていたのに対し、今回はランニングホームランを含め3本にとどまったのもその1つです。NHK高校野球解説の前田正治さんは「例年なら春から夏にかけて実戦を重ねて技術を高めていくので、それがことしはできなかったので、長打や大事な場面での盗塁など攻撃力が上がらなかったことはしかたがない。日本一を目指してきたチームの選手にとっては気持ちが高まらなかったというのもあるだろう」と分析していました。

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北海道代表の帯広農業が、関東の強豪の健大高崎に勝ったのは今大会の大きな印象でした。
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帯広農業が一躍、全国的な注目を浴びたのは、NHK連続テレビ小説なつぞら」。主人公なつが通った高校のモデル校とされたことが、きっかけでした。猛暑の中で行われた交流試合。帯広農業は、地元特産の小麦の収穫をイメージし、ユニフォームの色を、これまでより濃い黄色に変更して甲子園に乗り込みました。強豪相手の試合で際だったのは、北の大地で鍛えてきた固い守備。強い打球も難なくさばき、相手の持ち味の機動力も封じ込めました。

 

これからの高校野球、どう変化していくのでしょうか?
この先も高校球児を応援していきます!!